ちょこっと休憩に実話怪談!
全国に120を超える支社を持つ「総合探偵社ガルエージェンシー」からの不思議な活動報告。
実話怪談のため、スッキリと落ちがある話は少ないが、なかなか興味深い職業怪談
オススメ:⭐️⭐️⭐️
※星の付け方については↓の記事をご参照ください
概要
作者 総合探偵社ガルエージェンシー
出版社 彩図社
発表時期 2023年
ページ数 240ページ
あらすじ(ネタバレ)
調査対象の鋭い目線の謎、依頼を受けて夫の不倫調査を行った調査員が確かに嗅いだ香水の匂いは、死者のものだった…。家の外観から発覚した秘密の屋根裏部屋で見つけたものとは!
120を超える支社を持つ総合探偵社ガルエージェンシーの 全国で活動する探偵から〝実際に体験した恐怖譚〟を募集。そうして集まった中から厳選した42編を収録。 心霊、怪奇、ヒトコワ……。
最近流行りの職業怪談。全国で活動する探偵からの報告を元にした怪談が42編。
実話怪談なので予想を超えるような派手な話はないが、改めて事実は小説より……と思うような話はいくつかあったので紹介。
睨む調査対象
妻から夫の浮気調査を依頼される。監視を開始するとやたらを調査員を睨みつける夫(調査対象)。
バレているのか?緊張を隠せない調査員だったが、杞憂に終わる。
妻に確認すると、夫は元々霊感?のような第六感の強い人で、今までの何度も危機を直前で回避したことがあったらしい。
調査対象の鋭い目線の理由は危険を察知する能力の裏付けだった。
こういう事件はたまに聞く。「虫の知らせ」というやつ。
「日航ジャンボ墜落事故」の日航123便に乗る予定だった稲川淳二氏が謎の体調不良により搭乗機を変更したことで事故を免れたという話は有名。
香水の残り香
夫の帰りが遅くなったので浮気調査をしてほしいとの依頼。すでに不倫相手と会っているアパートの場所は妻の方で調査、特定済で証拠が欲しいという、簡単な依頼だった。
調査当日、調査対象の夫は派手な赤い鞄を持った女と居酒屋で呑んだ後にアパートの一室へ入って行った。
最初はアパート内から談笑する声が漏れ聞こえていたが、喧嘩したのか段々と怒鳴り声が混ざるようになり、最終的には女性の絶叫する声で静かになった。
証拠写真と音声ファイルが用意できたので探偵は一旦事務所へ戻ることに。
事務所で待機していた部下に「調査依頼をしてきた女性の夫と浮気相手は数年前に心中してすでに亡くなっている」という衝撃の事実を聞く。
依頼者の妻は夫が浮気相手と心中したことの現実に耐えかねて、気がふれていた。
しかし、依頼を受けて夫の不倫調査を行った探偵は確かに男女を尾行し、会話を聞き、香水の匂いを嗅いだのだった。
幽霊の世界の香りが現世まで届くっていうのは映画「サイレントヒル」でも印象的な演出として使用されていた。残された妻が不憫なお話。
とても嫉妬深い男
夫や彼氏の留守中の会話なのに、何故か彼が知っている。束縛の酷い彼がもしかしたら盗聴器を仕掛けているのかもしれない。
そんなよくある盗聴器発見依頼だったが、なんと嫉妬や束縛に悩む女性達が相談した相手は3件とも全てが同じ人物の調査だった。
3年の間に、違う女性の夫、彼氏、夫という身分を手に入れた男性。
そのパートナーとなった女性は男の嫉妬や束縛に恐怖し、別々に探偵事務所に相談に訪れていた。
それぞれの時期は被ってないので、不倫や浮気とは違うけど、その男が過去にどんなトラウマを抱えているのか興味がある。
一体どんな酷い裏切りを受けたのか?それともただ盗聴の趣味のある変態なのか。
屋根裏の謎の死体
一家心中のあった家へ取材へ向かった探偵。田んぼの中の一軒家では和室から祖母と若い夫婦、その娘と息子の5体の死体が発見されたという。家の外観を見ていた探偵が屋根裏部屋のありそうな家だと気付く。
警察に連絡して調べてもらうと、なんと1階から直接繋がっていた屋根裏部屋への通路を発見し、中から身元不明の新たな遺体を発見したという。
リアル「変な家」なお話。新たに発見された遺体は家族ではないらしい。(おじいちゃんかと思った)
それにしても、1階から直接屋根裏部屋へ繋がる通路って、どういったニーズでそうなるんでしょうか?
まとめ
正直にいうと、探偵だからこそ聞けた!というような職業色の濃い怪談では無かったのが
残念。依頼内容が不倫調査やストーカー対策が多いのか、男女のドロドロに関する話が多く見られた。
ノンフィクションではないが、男女のもつれであれば岩井志麻子が十八番であり「現代百物語」シリーズの方がおどろおどろしい話が多い。
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